建設業界のKY活動(危険予知活動・危険予知訓練)について分かりやすく徹底解説!
2024.02.08
建設業界で注目されている「KY活動(危険予知活動)」ですが、その重要性を理解しつつ、具体的な方法について詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、建設会社の経営においてKY活動がどれほど重要か、そしてリスクを効果的に低減するための実践的なポイントを解説します。
(今回のポイント)
①KY活動には「KYK(危険予知活動)」と「KYT(危険予知訓練)」の2つが存在!
②4ラウンド法を用いて安全な作業サイクルを回す!
③事故が発生した場合に備えた保険加入は必須!
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KY活動とは?

最初に、KY活動の基本的な概念をおさらいしましょう。
・「KYK」と「KYT」とは?
「KY活動」とは、工事現場で潜む危険要素をどのようにして発見し、それらをどうやって防ぐかを学ぶための総合的な活動です。
そしてKY活動を分類すると、「KYK(危険予知活動)」と「KYT(危険予知訓練)」の2つになります。
まずKYK(危険予知活動)とは、現実の作業を開始する前に今後行う予定の工事でどんな危険が潜んでいるかを話し合い、その対策を共有する現場での活動のこと。
一方、KYT(危険予知訓練)は、教室や講義室などで行われる講習や訓練を受ける形式の活動を意味します。
・労働災害を防ぐ対策を重視し、実際に取り組んでいる建設会社が選ばれる時代
現在の建設業界では、状況が厳しさを増しています。
少ない需要に対し、各企業がしのぎを削る状態が続いており、顧客から高い評価を受けるためには「事故が少ない会社」であることが必須となっています。
そして「事故が少ない」ということは、施工管理や仕組みが適切であり、従業員や作業員が優れていることを示す証とされています。
つまり、KY活動に真面目に取り組み事故を削減することができれば、建設会社としての信用を大きく向上させることができるわけです。
具体的にKY活動を実施する方法は?

では、どのようにKY活動を行っていくのでしょうか?
その方法についてご説明します。
・4ラウンド法(4R法)を使ったKY活動の実践
KY活動においてよく用いられる手法として「4ラウンド法(4R法)」があります。
4ラウンド法とは、4つのステップを順に取り組み、事故防止の仕組みをより良いものにしていく方法です。
①現状把握 - 現場にある危険要因をピックアップし、リスクの洗い出し(リスクアセスメント)を行います。
②本質研究 - 洗い出されたリスクについてさらに詳しく調査し、その根本原因を特定します。
例:「現場に置いた資材が倒れて作業員が怪我をする危険がある」というリスクに対しては、「資材の管理体制が不完全であること」が本質的な原因である、など。
③対策樹立 - 事故を防ぐために具体的な対策を立て、現場での実施項目を決めます。
④目標設定 - 対策が確実に実行されるよう「1ヶ月間の作業前チェック徹底」「安全帯の指差し確認」など、具体的な行動目標を設定し、徹底します。
ただし、目標を掲げるだけでは不十分ですので、朝礼で目標を唱和させたり、ミーティングで進捗を確認するなど、現場の仕組みとして定着させることが重要です。
・効果的なKY活動を行う方法は?
KY活動では、作業員に事故の危険を十分に理解させ、自分ごとに感じるようにすることが重要です。
なので、実際の事故や危険な状況を職場の安全大会などで共有することは有効です。
作業員が「自分の仕事でも起こり得る事故だ」と感じることで、安全意識が高まります。
また、KY活動の資料にはイラストを多く取り入れることがおすすめです。
文章だけでは伝わりにくい危険も、イラストを用いることで理解しやすくなります。
さらに、目を引くイラストは作業者の集中力を維持するのに役立ちます。
・保険を利用したリスクヘッジは必須
建設業界では万が一事故が起きた際、被害が大きくなることに備えて保険に加入することは必須となります。
今一度、自社のリスクに対して適切な保険がかけられているのか、再確認するようにしてください。
ただし、保険に加入しているからと言って、KY活動を疎かにしてはいけません。
というのも、保険を利用してカバーできる範囲は金銭的な損失に限られますが、もし事故が起きると、工事の進行が止まってしまうことで生じる時間のロスや会社の信頼低下など、金銭的に評価できない非常に重要な損失が発生することになります。
事故が起こった際のリスクヘッジを行うことはもちろん重要ですが、やはり一番大事なのは、事故を未然に防ぐことなのです。
まとめ

KY活動が実施されているにも関わらず、場合によってはそれがマンネリ化したり形骸化していたりする現場が存在します。
しかし、現場で深刻な事故を未然に防ぐために最も肝心なのは、作業を行う従業員の安全衛生に対する意識を向上させることです。
事故防止策と具体的な手続きについて、作業員と積極的かつ誠実に話し合い、規律のある現場を作り上げることが事故を防ぐ第一歩となります。
著者:小飯塚隼人(こいづか・はやと)
1983年生まれ。前職は大手損害保険会社にて代理店の営業推進を担当。「お客さまに一番近いところで保険を提案して、もっと喜んでもらえる仕事がしたい」との思いから、万が一のさいは保険でしっかりとお客さまを守る保険ショップパートナーの経営理念に魅力を感じ、2015年3月に同社に入社。同年11月に取締役社長に就任。「建設業をサポートする日本一の会社になる」という志のもと、年間2,000件を超える建設業保険の相談を受けるとともに、安全大会の講師も務める。得意分野は事故対応、事故対策、外装系など。趣味は映画、ランニング。
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