建設現場のよくあるクレーム対処法を徹底解説!リスク防止策もご紹介
2024.08.19
工事現場では、近隣住民からクレームを受けることがあります。
そして時には、作業を止めざるを得なくなったり、「迷惑料」を請求されたりなど、クレームは建設会社にとっては非常に頭の痛い問題です。
そこで今回は、建設現場でよくあるクレームの種類と賢い対処法、またトラブルを避けるために行えるリスク防止策をご紹介していきます。
(今回のポイント)
①クレームを防ぐ最大のポイントは、近隣住民への丁寧な説明と細かな報告!
②クレームが生じたら誠心誠意対応して施主に報告。そのうえで再発防止策を講じるべし!
③賠償責任が発生しうるクレームは、保険で補償される可能性がある!!
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工事現場によくあるクレーム4種類
近隣住民から工事現場に寄せられやすいクレームには、次の4種類があります。
① 工事による騒音や振動に対するクレーム
② 現場から出るホコリやゴミに対するクレーム
③ 作業員の態度や言動に対するクレーム
④ 「事前説明と実際の迷惑度合いが違う」というクレーム
・クレーム① 工事による騒音や振動に対するクレーム
工事では「ドリルを使う」など、作業内容によってはどうしても大きな音や振動が発生します。
そして現場の近隣住民が、すべて我慢強い人たちであるとは限らず、「小さなこどもがいる」など、刺激に敏感な家庭は多いのです。
なのでクレームを防ぐには、騒音や振動の出る作業を実施する前に、現場監督が近隣に挨拶回りをしておくのがベストです。
その際は、口頭で話すだけでなく、「○月○日の○時から○時まで、大きな音と振動を伴う工事を行ないます」など、具体的な日時を書面で明示して近隣住民に配りながら説明すると、より効果的でしょう。
また、土曜や夜間、祝日など在宅している人が多いタイミングでは大きな音が発生する作業を慎むなど、工程上の工夫も重要です。
・クレーム② 現場から出るホコリやゴミに対する苦情
建築現場では、大量のホコリや職人が出すゴミなどが日常的に発生するものです。
そして、これらの処理が不完全であると、近隣からのクレーム問題に発展します。
こうしたクレームを避けるには、ホコリやゴミ、またそれらによる不快臭が現場外に出ることを防ぐ工夫が必要です。
たとえば、
- 現場にホコリがたまらないようシートで養生する
- 散水する
- 掃き掃除をする
など、現場の管理をマメに行ないましょう。
同様に、ゴミについても、作業員が現場や近隣に弁当ガラなどのゴミをポイ捨てしないようにする配慮が必要です。
きちんと分別したゴミ箱を分かりやすい場所に設置するだけでも、充分な効果があります。
同時に、作業員に対してはゴミ捨てについての指導を徹底するようにしてください。
・クレーム③ 作業員の態度や言動に対する苦情
「作業員とすれ違っても挨拶がなかった」
「作業員が現場近くのコンビニでたむろしてタバコを吸っていた」
「道路に駐車した工事の車が邪魔」
このような作業員の行動に対するクレームも、工事現場では頻繁に発生します。
建設業界の作業員は力仕事で、いわゆる「元ヤン系」の人間も少なくありません。
そのため、作業員は周辺住民から怖がられていることが多く、ちょっとした反社会的行動でも、過剰反応されてしまう傾向があります。
従業員や作業員の態度を改善するためには、当たり前のことながら会社としてマナー研修を行ない、現場監督が口を酸っぱくして指導することが重要です。
たとえ腕が良くても、態度に問題があり、注意しても改善が見られない人には、現場に出入りするのはやめてもらったほうがよいでしょう。
近隣住民とトラブルを起こせば、深刻な問題に発展する可能性があります。
・クレーム④ 「事前説明と実際の迷惑度合いが違う」というクレーム
工事を始める際には、事前に現場監督が近隣を一軒一軒訪ね、工事内容の説明を行ないます。
そうした挨拶まわりを事前に済ませていても、「事前説明よりも騒音が大きい」「事前説明では作業しないはずだった時間帯に作業をしている」などといったクレームが生じる可能性があります。
こうしたクレームの原因のほとんどは、事前の説明があいまいだったり、着工した後の施工体制の変更について住民に説明をしていなかったりすることが原因です。
なので、もし遅れ気味の工期を取り戻すために、早朝・夜間工事を実施するような場合は、住民への共有を必ず書面でこまめに行うようにしてください。
再発を防げ!クレーム対応のポイント
それでは、対策を講じていてもクレームが生じてしまった場合は、どうすればよいのでしょうか。
・当事者意識を持ち、誠心誠意対応する
クレームが発生した際、「それは下請けがやったことだから、下請けに対応をさせて責任を負わせれば良い」などと他人事のように対応し、実態を悪化させるケースが散見されます。
当たり前ですが、クレームを入れてくる住民にとって、工事現場の体制などは関係ありません。
たとえ直接的には自分のせいではなかったとしても、その場ではクレームの発生要因について、誠心誠意謝罪することが重要です。
誠実な態度で話し合うだけで、事態が解決する場合も多いのです。
ただし、中には施工会社に対して、金品の支払いを要求してくる悪質なクレーマーも存在します。
そういったクレーマーの要求には屈さず、場合によっては警察や弁護士に相談するなど、毅然とした態度で対応しましょう。
・施主と社内でクレームを共有して再発防止策を考える
クレームが発生したらすぐに、施主と社内に共有するのが鉄則です。
現場の評判が悪ければ、施主に大きな迷惑をかけることになります。
もしもクレームを隠し、後に発覚するようなことがあれば、深刻な問題につながります。
なので施主と社内でクレーム内容を共有し、さらに根本原因と再発防止策を協議するのも重要です。
ひとつつの現場が受けたクレームであっても、共有すれば社内全体の情報になり、改善策を事前に講じることができます。
「頭痛の種」であるクレームを糧に、建設会社として一歩前進することができるのです。
まとめ
工事に伴う住民のクレームは、特に建築業者に明らかな非がある場合には、深刻なトラブルに発展します。
住宅建設などの工事では、どうしても周辺住民の生活に対する影響が発生するものです。
だからこそ、「工事は自分たちの仕事だから仕方ない」などと開き直るのではなく、近隣に悪感情を与えないよう会社として徹底的に配慮しましょう。
また、トラブルによって建設会社に賠償責任が生じる場合などは、保険商品によってリスクをヘッジできる可能性もありますので、ぜひ「建設業専門の保険代理店」である当社まで一度ご相談ください。

著者:小飯塚隼人(こいづか・はやと)
1983年生まれ。前職は大手損害保険会社にて代理店の営業推進を担当。「お客さまに一番近いところで保険を提案して、もっと喜んでもらえる仕事がしたい」との思いから、万が一のさいは保険でしっかりとお客さまを守る保険ショップパートナーの経営理念に魅力を感じ、2015年3月に同社に入社。同年11月に取締役社長に就任。「建設業をサポートする日本一の会社になる」という志のもと、年間2,000件を超える建設業保険の相談を受けるとともに、安全大会の講師も務める。得意分野は事故対応、事故対策、外装系など。趣味は映画、ランニング。
【当社は1985年創業の建設業専門保険代理店です!】
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