建設業界人は必読!よくある施工トラブルと防止策について徹底解説
2024.09.03
注文住宅建設やリフォーム、ビル建築などの工種を問わず、工事においては必ずトラブルがつきものです。
そして、工事に関するトラブルは最悪の場合、施主からの訴訟に発展するケースもありますが、裁判で施工ミスが認定されれば、工務店やハウスメーカーなどの施工業者は甚大なダメージを被る恐れがあります。
そこで今回は施工トラブルのリスクを回避するために、工事上で頻繁に発生する施工トラブルと、トラブルを未然に防止する方法を解説しましょう。
(今回のポイント)
①施工トラブルは、最悪の場合、工事のやり直しや損害賠償などの深刻な事態を招く!
②本記事で解説する「あるある!」5つのトラブルと、4つの対策を把握しておくべし!
③予防しにくいトラブルは、保険に加入してリスクヘッジを!
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工事で起こりやすいトラブルとは?
工事において、施工業者と施主との間で起こるトラブルの事例には、大きく分けて次の5つのパターンがあります。
・トラブル① 工期の遅延
契約書に記載された工期が遅れてしまうというのは、建設業界人にとっては、非常に冷や汗をかく事態です。
新築住宅であれば、施主は竣工のスケジュールに合わせて引っ越しの予定を組んでいますし、施設系の建物であれば、多くのテナントが関わる施設開業予定に直結するため、工期遅延は深刻なお金のトラブルに発展しがちです。
災害や悪天候で工事が進まなかったり、施主から途中で設計変更や追加工事の指示があったりと、工期遅延の理由はさまざまですが、いずれにせよ、責任の所在を巡って大きな問題に発展するケースが散見されます。
・トラブル② 着工後の近隣トラブル
通常の工事において、請負会社は着工前に近隣挨拶を済ませ、工事中の騒音などによる近隣住民からのクレームを防止する配慮をします。
ただ、近隣挨拶を怠る施工会社も中には存在しますし、事前にしっかりと挨拶していても、いざ工事が始まると結局近隣トラブルが発生する場合も多くあります。
そして強硬なクレームであれば、現場を止めざるをえなくなるケースもあり、現場が止まれば大幅な工期遅延に直結します。
近隣住民の多い大規模な現場では、近隣トラブルのせいで現場が長期間ストップしてしまうこともあるのです。
・トラブル③ 施主と打ち合わせた内容や図面と仕上がりが違う
施主が工事発注に不慣れな場合、施工業者が図面を説明しただけで、施主が仕上がりを正確にイメージするのは非常に困難です。
そして外観や設備、間取りなど、施主の認識と施工後の仕上がりが異なっていた場合、トラブルにつながってしまいます。
特に、打ち合わせ段階で細かい設計変更を行ない、変更を文書や修正図面で共有していなかった場合、竣工後に「言った」「言わない」の争いに発展する例は、珍しくありません。
最悪、工事のやり直しを受け入れなければならない可能性もあります。
・トラブル④ 値引き受注によって仕上がりの質が低い
建築工事は金額が大きいため、契約前の値引き交渉は当たり前に行なわれます。
施工業者の営業担当者は契約欲しさに値引きに応じますが、価格を下げればその分、現場で利益を作るための工夫をしなければなりません。
そのため、原価を下げるために作業員を減らしたり資材の質を下げたりといった「手抜き工事」を行ない、仕上がりのクオリティが下がって施主からのクレームに発展する場合があるのです。
・トラブル⑤ 竣工・引渡し後に施工不良が発覚する
いくら引渡し時に施主のチェックを受け、承諾を得ていても、引渡し後の建物に水漏れや傷、色むらや汚れなどの問題が発生することは往々にしてあります。
施工業者に施工ミスや瑕疵の責任がある場合、工事のやり直しはサービスでやらなければいけません。
ひどい不具合の場合は、工事をやり直すだけでは済まず、施主から損害賠償を請求されるリスクもあります。
施工トラブルを回避する4つの秘訣とは?
それでは、トラブルによるダメージを最小限に抑えるためには、どうすればよいのでしょうか。
・秘訣① 適切な工期を設定し、書面に明記する
工期遅延を防ぐ最大のポイントは、そもそも守れないような無理な工期で契約を結ばないことです。
自社ではこなせない短工期の契約を、仕事欲しさに取ってくるのは慎みましょう。
加えて、施主からの変更指示や追加工事によって工期が遅れる場合にどうするか、災害や悪天候によって工期遅延が生じる場合にどうするかなど、現実的に起こりうるような不測の事態が起きた場合、施主と施工業者の間でどのように話し合うのかも契約書に明記することが重要です。
そして契約書によるリスク管理については、自社だけでやるよりも、建設業のリスクマネジメントに強い弁護士などの専門家に依頼することが必要となります。
・秘訣② 近隣住民にまめに対応する
近隣トラブルを防ぐために大切なのは、大前提として着工前の近隣住宅への挨拶をきちんとすることです。
より万全を期すのであれば、大きな騒音の出る工事やホコリが舞う作業が発生する前など、節目のポイントで繰り返し説明に出向いておくとよいでしょう。
中には、元請業者でなくても工事の万全を期すため、自主的に近隣挨拶に対応する下請業者もあるようです。
・秘訣③ 施主とのコミュニケーションを密に行なう
工事完成後の施主との認識の相違を防ぐためには、着工前の打ち合わせだけでなく工事中も細かく施主とコミュニケーションを取り、信頼関係を築いて関係性を良好に保ちましょう。
LINEなどのツールで工事内容と現場写真を都度、施主に情報共有しながら、具体的なイメージを確認するのもおすすめです。
建設業界人が見る見積もりや資料、カタログだけでは、施主には絶対に仕上がりはわからないと想定しておきましょう。
・秘訣④ 建設業用の保険商品を活用する
さまざまな対策を取ったとしても、残念ながら、工事による施工トラブルのすべてを防ぐのは不可能です。
自社のミスをゼロにするのも、現実的には難しいものです。
そこで、どうしても100%予防するのが難しいトラブルについては、保険加入によってリスクヘッジするのもひとつの手です。
大多数の建築業者が加入する建設業総合保険は、高額なわりに補償の内容が現場の実態に合っていない商品もありますが、中には建設業のリアルを知り尽くした保険会社が設計した、痒いところに手の届く補償を適正な保険料で得られる商品も、少数ながら存在します。
まとめ
建設業でよくある施工トラブルと、トラブル回避のための予防策を紹介しました。
建設業は、モノづくりに取り組むクリエイティブな仕事ですが、それと同時に、請負業特有のトラブルをどれほど防げるのかに利益が大きく左右されます。
防げるトラブルは事前対策で防ぐ、トラブルが起こった場合の対処法を決めておく、保険を活用するなど、不測のトラブルで自社が大ダメージを受けることがないように、リスクをしっかりコントロールしましょう。
著者:小飯塚隼人(こいづか・はやと)
1983年生まれ。前職は大手損害保険会社にて代理店の営業推進を担当。「お客さまに一番近いところで保険を提案して、もっと喜んでもらえる仕事がしたい」との思いから、万が一のさいは保険でしっかりとお客さまを守る保険ショップパートナーの経営理念に魅力を感じ、2015年3月に同社に入社。同年11月に取締役社長に就任。「建設業をサポートする日本一の会社になる」という志のもと、年間2,000件を超える建設業保険の相談を受けるとともに、安全大会の講師も務める。得意分野は事故対応、事故対策、外装系など。趣味は映画、ランニング。
【当社は1985年創業の建設業専門保険代理店です!】
当社、株式会社保険ショップパートナーは1985年に創業し、
・建設業保険で平均20~30%のコスト削減を実現
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